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鈴木 英哉*; 長縄 弘親; 館盛 勝一
Solvent Extraction and Ion Exchange, 21(4), p.527 - 546, 2003/03
被引用回数:12 パーセンタイル:45.03(Chemistry, Multidisciplinary)陰イオン性界面活性剤である、Aerosol OT(AOT)と、分子性抽出剤である、かさ高なジアミドとを組合せることによって、硝酸水溶液からヘキサンへのユウロピウムの抽出に対し、非常に大きな効果が現れることがわかった。これは、有機相であるヘキサン中にW/Oマイクロエマルションが生成したことに起因する。このW/Oマイクロエマルション中には、AOTの負電荷と疎水基に囲まれた特殊な微小液滴が存在し、静電相互作用と疎水相互作用に基づいて、陽電荷を持ち、なおかつ疎水基を持った化学種が濃縮されやすい「場」となっている。よって、金属イオンと分子性抽出剤との錯体のような両親媒性の陽イオン化学種が非常に効率よく濃縮されることになる。本研究では、W/Oマイクロエマルションの安定化や、それに伴う金属イオンの抽出に及ぼす、分子性抽出剤や電解質の役割について検討した。
駒 義和; 小山 智造; 船坂 英之
JNC TN8400 99-021, 34 Pages, 1999/03
先進的核燃料リサイクルに係わる分離技術研究開発の一環として、三価のアクチニドとランタニドを分離する方法であるSETFICS法を開発している。これは、CMPO-TBP混合溶媒(TRUEX溶媒)とDTPA-塩析剤溶液を用いる溶媒抽出法である。本検討では、上記分離系での三価金属イオン(アクチニド及びランタニド)の挙動を理論的に説明することを目的とし、以下のような検討を行った。DTPAと金属の錯生成反応やCMPOによる金属の抽出反応に着目した。(1)DTPA溶液中での三価金属イオンの溶存状態水溶液中でのDTPAと金属Mの存在状態について、MDTPA2-及びMHDTPA-は錯体が形成されるモデルを検討した。DTPA-金属錯体の生成は高酸濃度で抑制されるが、pH1程度から顕著となる。pHが12程度の領域では、MDTPA2-にプロトンが付加してMHDTPA-が生成する反応が寄与する。このような錯体の生成は酸性溶液中では極めて低濃度で存在するDTPA5-イオンの濃度に大きく依存する。DTPA-金属錯体の安定度が非常に大きいため、DTPA5-イオン濃度が非常に小さくとも比較的高い酸濃度から錯形成は進行しうる。(2)CMPO溶媒/DTPA-塩析剤溶液中での三価金属イオンの分配比・上記の錯体の形成に加え、CMPOによる金属の抽出反応を考慮した。pH1以下の高酸濃度では、DTPA5-濃度が低いために金属はほとんど抽出される。このときの分配比の大きさはCMPOの抽出平衡定数に依存する。pHが上昇するに伴って分配比は減少するが、pHに対する分配比の傾きは実験値と一致した。(3)CMPO溶媒/DTPA-塩析剤溶液中での三価金属イオンの分離係数金属間の分離係数については、DTPAの錯形成とCMPOの分配比を用いるより簡単な表現も検討した。このモデルは、pH2以上においてCe以上のランタニド及びアクチニド元素について成り立ち、実験値と良く一致した。
目黒 義弘; 磯 修一; 吉田 善行
Analytical Chemistry, 70(7), p.1262 - 1267, 1998/00
被引用回数:52 パーセンタイル:85.99(Chemistry, Analytical)硝酸水溶液相とリン酸トリブチル(TBP)を含む超臨界二酸化炭素相関のU(VI)の抽出平衡を理論式化した。式化においては、(i)金属イオンの分配比は、抽出反応に含まれる各成分の分配定数の関数である、(ii)分配定数は、その成分の両相への溶解度の比である、(iii)二酸化炭素相への溶解度は、二酸化炭素の密度の関数である、ことを基本概念とした。最終的には、U(VI)の分配比Dと二酸化炭素の密度が、次の式で表せる直線的相関を持つことがわかった。log D=a log +A+B、ここでaは超臨界二酸化炭素中の溶質の溶媒和の情報を含む比例定数、Aは圧力に依存しない定数、Bは硝酸の分配平衡等によって決まる変数。種々の圧力及び温度条件下でU(VI)及び硝酸の分配比を実測して、導出した理論式を実証した。あわせて圧力調節法又は二酸化炭素密度調節法による、金属イオンの高効率、高選択的超臨界流体抽出の新しい概念を構築した。
柴田 淳広; P.Y.COR*; 稲田 達夫*; 根本 慎一; 小沢 正基; 岡本 文雄*; 田中 康正
PNC TN8410 95-112, 100 Pages, 1995/05
高レベル放射性廃液からの超ウラン元素の回収に関する研究・開発として、事業団ではこれまでにCMPOを抽出溶媒とするTRUEX法を対象とした各種の基礎試験を実施している。一方、フランスCEAにおいては、Diamideを抽出溶媒としたDIAMEX法の開発が進められている。本研究では、CMPOとDiamideの抽出特性並びに第三相生成領域の比較評価を主とした基礎試験を実施した。なお、抽出特性については二座配位子と単座配位子の観点からの評価も行うため、TBP,DBBP(単座配位子)も用いた。また,第三相生成に関しては、従来の希釈剤(主に無極性)に対して極性溶媒を希釈剤とする系での比較評価も加えた。本件は、PNC/CEA技術協力協定に基づいて湿式分離研究に関する技術者交流としてCEAからPNCに派遣された技術者との共同研究として実施した。これら基礎研究の結果、以下に示す結論を得た。(1)硝酸溶液中ランタニド元素の抽出反応式・CMPO,TBP,DBBPLn3++3NO3 - +3ExtractantLn(NO3)3 ・3Extractant・DiamideLn3++3NO3 - +mDiamideLn(NO3)3 ・mDiamide:m=0.71.8(2)見かけの抽出平衡定数上記反応式に従い、見かけの抽出平衡定数を求めた。その結果、CMPODiamideDBBPTBPであった。CMPOはAm等のM(III) を抽出するには好ましいが、逆抽出は硝酸系のみでは困難であるといえる。一方、Diamideは抽出、逆抽出の両者を満足させる適当な抽出溶媒であると判断される。(3)分離特性Pr,Nd,Eu,Ybを用い、硝酸系での分離係数を調べた。CMPO,Diamideは共に1に近い分離係数であり、Ln元素相互分離は不可能である。単座配位子であるTBPやDBBPの場合、210程度の分離係数が得られた。(4)第三相生成領域CMPO,Diamideの両抽出溶媒とも、硝酸抽出反応において第三相を生成し、第三相生成領域はCMPOでは水相硝酸濃度が6N以上、Diamideでは4N以上であった。Diamide系ではTPHの代わりにDecalineを用いることによりCMPOと同程度まで操作領域が改善されることが判った。しかしながら、CMPOの希釈剤としてはDecalineよりもTBP-n-do
小沢 正基; 富樫 昭夫
PNC TN8420 95-002, 140 Pages, 1995/01
ウラン製錬及び使用済み燃料の再処理で, これまでに実用化されたプロセスに使用される抽出剤について,3価のアクチニドの抽出挙動について調査した。さらに3価のアメリシウムを抽出する抽出剤について,3価のアクチニドの抽出特性,抽出機構,抽出剤の構造,抽出された錯体の構造等について調査を行った。これらの調査結果をもとに,Purexプロセスでは抽出されない3価のアメリシウムを除去・回収し,燃料としてリサイクルするために有効な抽出剤について検討した。硝酸濃度の高い(13M)溶液から,3価のアクチニドを効果的に抽出できる抽出剤として,2座配位中性有機化合物(ジフォスフィンジオキサイド,カルバモイルメチルフォスフィンオキサイド,プロパンジアミド等)を挙げることができる。新しい抽出剤あるいは抽出剤システムの研究は,1)これまでの抽出剤と異なった抽出機構を持った抽出剤の研究および2)これまでの抽出剤を含む効果的な相乗付加剤-希釈剤システムの研究を指定することになると思われる。
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PNC TJ1281 94-002, 206 Pages, 1994/02
放射性廃棄物の地層処分において、放射性核種が生物圏へ回帰し、人間の被ばくの原因となる主な経路は地下水である。その間、放射性接種は地層等に吸着され、また崩壊によりその放射能度を減じて行くとともに、一部は地層等と吸脱着を繰り返すことにより、地下水の速度に比べはるかに遅い速度で移動することになる。この吸着容量及び時間遅延による濃度減少効果が、放射性廃棄物の地層処分を行う安全上の大きな根拠になっている。放射性核種の吸脱着の性質は固相濃度と液相濃度との比、いわゆる分配係数として定量化されている。しかしながら、このパラメータは環境条件によって大きな変動幅をもち、理論的な説明については未だ検討不十分な状態にある。吸着現象については物理的・化学的に様々な過程の複合的な集積であり、各過程に対する理論を研究し、それらを有機的に結合することが必要である。吸着機構の解明へはその階段を一歩一歩着実に昇ることが賢明である。本研究は、その一ステップとなることを目的として、昨年度の同テーマに引き継ぎ、以下の作業を実施し、基礎的なデータを取得したものであり、今後その発展が期待できるものである。(1)Snの液中支配化学種の推定及び熱力学データの取得(2)Snの収着状態の推定
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PNC TJ1600 92-009, 46 Pages, 1992/03
21世紀に向けて原子力利用の高度化が各方面において進められている。殊にエネルギー利用の高度化及び資源の有効利用が重要である。本報告書では、(1)物質変換エネルギーシステムとして、核エネルギーから光への変換方法(2)物質変換エネルギーシステムから派生する重い電子系の資源利用の可能性について調査研究した。
木村 貴海
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 141(2), p.295 - 306, 1990/00
被引用回数:18 パーセンタイル:83.14(Chemistry, Analytical)TBP-硝酸系抽出クロマトグラフ法におけるTBP/XAD-4樹脂へのTh(IV)及びU(VI)の抽出挙動を検討した。二相分配及び赤外吸収スペクトルにより調べた結果、TBPの保持体としてのアンバーライトXAD-4樹脂は、溶媒抽出における希釈剤に相当すること、XAD-4に保持されたTBPのP=0結合はfreeなTBPのP=0結合と同様にTh、Uの抽出に関与することなどを明らかにした。さらに、TBP/XAD-4樹脂に対するTh、Uの抽出平衡は、溶媒抽出におけるfreeなTBPに対する抽出平衡と一致することを示した。